本当は
『品行方正な芸人は要らない。道徳が支配する国に芸術や文化は育たない』
とゆーマスゾエの暴言に顔面ドロップキックをかましてやろうと思ったんだが、それより先に書きてーことがありましてな。
でもちょこっとだけ。
『道徳が支配する国に芸術や文化は育たない』ってフランス人に言ってみな。マクド○ルドのハンバーガーとコ○ラを投げつけられるだろう。
それに、日本はおおむね道徳的な国だが、すばらしい芸術や文化を持っている。
芸人が品行方正をかなぐり捨てるのは自由権利だから構わん。だが、道徳が芸術・文化を阻むとか思ってんなら脳みそ腐ってるからな。
わざわざはみ出したがる奴と、納まりきれずに結果としてはみ出してる奴は違う。
前者は拗らせた凡俗でしかなく、後者は天才だ。
そして、道徳は人として必要なもの。とくに日本人にとっては生命線だ。
日本人は信仰に頼らず、道徳をもって信となす。道徳は『かけるべき神の名の代わり』なんだぞ。
この意味が判るか?
どんな信仰を持つ相手とでも信頼関係を築けるてことだ。
こんな素晴らしいものが他にあるか?
拡大解釈された道徳とかなら、それは排除されるべきだと思うがな。

てゆうか、こんなバカを知事にしてたの、どこのどいつらだよ……。



米国のamazonが医療関係のイカサマ本を排除する方向らしい。
まったく、素晴らしすぎる。思わずハレルヤとか言いそうだぞ。
あれ、前にも書いたっけ?
新聞1面下段の書籍広告。
書いたな。
あそこにギッシリ並んでるのがイカサマ/トンデモ本だ。
医療に限らん、ダイエットとか美肌といった美容系も多い。
あとはヘルスケアな。

で、うっかりすると、死ぬ。

死なないまでも許せねえのが。自閉症関係な。
親御は必死ですがるんだから。

そういったヤバイもんを「ウチは売らねえから。安心してくれ」とお客に宣言するってのはほんと、たいしたもんだ。
『売れれば良い』から『良いものを売る』。
そう。人を死に至らしめる粗悪品なんか、売る必要はない。
大手だからこそ可能なこと、是非早急に実現してほしい。
そして可能な限り早く、日本でも。


判るよ、誰だって進行がんだとか、ウチの子が自閉症だったとか、藁にでもすがりたくなる。いや、多くの人が爪の先ほどの希望にすがり、救いを求める。
だからイカサマ本は売れる。めっちゃ売れる。
そーですね、俺がもし『イカサマ本書いて売れ』と言われたら、抗がん剤は毒だとゆー本を書く。多分それなりに売れる。
次に、イカサマ治療法の本を書く。これも売れる。
そして、良き人生の終わり方の本と、自叙ノートのススメを書く。
これで4冊だ。5万部ずつ売れたとして、20万部。
あのテの本は高いから、1冊1500円として、4冊で6000円。
印税10パで1200万の粗利。10万部ずつ売れたら2400万だ。
リサーチもロクにしなくて良い、誰でも出来る簡単なお仕事だ。

そして、誰かが死ぬ。天寿を全うすることなく、すがった糸が間違ってたばかりに、苦しみ抜いて早死にするんだ。
他人の屍の上に立って、札束握って踊る。
それがイカサマ本売ってる奴らの本性なんだよ。


どんな治療法を選ぶか、選ばないか、これは自分自身が判断すべきこと。
自分の命の所有者は自分だ。それをどう維持するか、延ばすか、あるいは縮めるか、真剣に選ばねばならん。
やり直しが利かんからだ。
生きてるうちは、いくらでもやり直しが出来る。死ぬ寸前までやり直せる。
が、これはあくまでも理屈で、たとえば進行性のがん患者が治療法の選択を誤った時、縮んだ余命を取り戻すのはほぼ不可能といっていい。
インターネットの時代、誰でも、パソコンがなくても、自由に自分のことを発信出来る。昔は特定の人らにしか出来なかった『出版』が、本文を書いてワンクリックで世界に向けて公開出来る。
だから、多くの悲劇も目にすることが出来る……。
選択を誤った結果、いたずらに命を縮めてしまった人のブログ。
それでもまだイカサマ情報を掲載し続けるサイト。
聞いたこともない、明らかに怪しい健康食品。
人の命を食い散らかして金をむしり取る畜生。
ウンザリしてくる。だから医療系の検索をする時は、なるべく医療機関、出来れば病院のサイトとかで調べ物が済めばありがたい。
簡単だからつい使うが、wikipediaの信憑性は眉唾しといた方が良い。


医療関係はガキンチョの頃から大好物だから、当然、医療関係者の話に聞き耳を立てるのも大好きだ。判らん略語や単語は調べてしまえ。
昨今はTwitterという便利なもの……バカをあぶり出すことも出来る優れもの、があるので、俺はとても嬉しい。
現在のところ、善良で勤勉で誠実な医師をおふたりほどフォローさせて頂いている。
そうすると、彼らがリツイートした記事を目にすることも出来る。

哀しい話をいくつも目にする。
入院して抗がん剤治療をしてた患者が、べつの治療法が見つかったって制止も聞かずに退院しちまい、半年後、死ぬ寸前の状態で戻ってきた……とか。
よくある話なんだってよ。
それくらい、インチキ本は世の中に出回ってて、人の寿命を縮め続けてる。

そーね、ここで簡単に判ったふりってのもアレだから、ひとつ話そうか。
抗がん剤てマジで辛いんだろうなと推測は出来る。
とりあえず実体験として重ねられるのは『3週間毎日胃液吐き続けた』ことくらいだ。
俺は腹切った時の後遺症で術後イレウスがあるからさ、前触れなく突然、飲み食いしたのを一気に吐き戻し、以降、水すら受け付けなくなることがある。
それが、入院中に出たんだよ。
絶食しても無駄なんだぜ。胃の先には水も流れない。
だから胃液も流れない。
吐くんだ。
しまいに吐けるものが何もなくても吐き気が止まらず、胆汁吐くんだよ。
3週間。
延々続く吐き気と嘔吐、こりゃあ抗がん剤のシミュレーションだな……と思いながら点滴受けてた。
その間に何度か、地球がひっくり返ったのかってレベルのすげえめまいがして、耳鼻科に運ばれたりCT撮られたり。
ここに頭痛がきたらかなわねえな……とか思いながら。
べつに毛が抜けるのなんか、俺はどーでも良いけどよ。

ほんとマジ、きっつかったわ。3週間はな、長い!! 笑。
これちょうど抗がん剤の1クールだよな。3週間。

延々と続く吐き気、すげー辛いよな。頭痛だのめまいだの、他のいろんな不快症状。
こんな辛い治療に本当に効果があるのかとか、辛いし不安だし、すこしでも楽になりてえんだよな。
だからつい、根拠もロクにない治療法にすがって、苦しい標準治療を捨てちまうんだよな。
効かないと判ってて精神的な部分を慰めるためにやるとか、そーゆうことなら良いと思う。だが、頭から信じ込んだのなら、その時点で死期が早まったことになる。

医学は進歩した。そりゃあもう、マジかよってくらいの勢いで。
もしかしたら脊髄損傷患者が歩けるようになるかもしれねえって、そんなレベルに手が届きそうだ。黄斑部変性症は臨床試験始まるぞ。もはやジーザスの世界だ。奇蹟。
がん治療も大きく進歩した。10年前なら数か月の余命切られそうな症例でも、5生を語れるレベルまできてる。
俺のご近所同業者は10年以上前、舌がんで入院した。完治してる。
手術と放射線治療やったそうだが、放射線の方で副作用があってちょっとキツかったと言ってた。
そうだ。病気の治療は辛いんだ。辛くない治療などない。
大きな病気であればあるほど。

楽な治療なんか、ねえんだよ。
だから、本心を言やあ、amazonがインチキ本を排除する云々以前の問題で
「買うなよ!!」
と叫びてえ訳ですよ。
バカが買うから本が売れて、新聞に『売れてます!!』て広告が出て、さらに売れて、死人がどんどん量産されるんだよ。

だが、一般人に……まして、そんな本に踊らされちまうなら情報弱者なんだろうし、そういった人らに「自分の命に精一杯の責任を!」つっても、それは無理筋だ。
だから、米国amazonの判断は人道的で称賛に値する。
間接的に人命救助であったり、誰かの健康が損なわれることを未然に防いだり、本当にものすげえ社会貢献になるんだ。

辛いの判るけど、逃げらんないんだ。
もちろん逃げて良い。どんなに必死になって我慢して頑張ったって、人間はどのみち死ぬんだから、「積極治療をやめて自然に任せます」もアリだ。
だが、もし向き合うと決めたんなら、楽な治療法なんかにいっさい耳を貸すな。目を向けるな。戦争だ。現代の指一本でミサイル発射とかじゃーない、病気と殴り合いの決闘だ。
なぁに、最初から勝算の低いバトルなら、遠慮なんかするこたぁない。
背後には長い歴史を積み上げてきた医学を手に、医者や看護師、検査技師、薬剤師、ついでに給食や掃除のおばちゃん、医療チームがついてるぞ。
……あ、このチームの質だけは自分で見極めてな、信じて良い相手かどうか。
『医者選びも寿命のうち』という言葉があってだな…………。

医学は科学の一分野で、それゆえに『いい加減』は許されん。
研究発表に至るまでには客観的な証拠集めが必要不可欠であり、これがなくては研究の承認はあり得ない。
さらに、発表した場合、同じ分野の学者たちが必ず検証作業を行う。そうすることで、複数の第三者が深く関わり、正しいかどうかの精査が続く。
そうやってコツコツと、大勢の医学者たちが積み上げ続けているもの、それが『医学』。
これはおそらく東医にもいえることだろう。そりゃあ漢方薬だって進化するだろうしな。
こうして取捨選択し続け、残ったものが、臨床に応用されていく。

抗がん剤が体に良くない?
当たり前だバカ。だから副作用がひでえんだろ。
だが、手術で対処出来ねえのなら、放射線か抗がん剤くらいしか手が打てねえ。
抗がん剤やめて死ぬか、ダメ元でやるか、どっちかだ。どっちも選べるんだからな。

極論、俺らが今飲んでる躁うつ関係の薬だって、長く飲みゃ肝臓とか病むんだよ。
100パーセント無害な薬なんかねーよ。

医者と、これまでの患者たちが命を賭けて、必死こいて積み上げてきたものだぞ。
得体の知れねえ眉唾療法と、どっちが信頼に値する?
たとえばもう治療やめにして自然死する、って場合だって、医者の薬はあった方が良い。
モルヒネの100倍以上効果があって、そのくせ意識はおおむね持てる、末期のがんに使える鎮痛剤。
そのへんの書店の医学棚を我が物顔で占めてるトンデモ本のトンデモ療法は、騙されて寿命を縮めた患者らの痛みをとることすら出来ねえんだ。

だから。
俺は医者の回し者じゃねえけど、病気したら医者行け。
ヘンテコな療法にすがる前に、可能な限りの標準治療をやれ。
『好転反応』なんてもん、迂闊に信じるな。資格を持った東医や漢方の薬剤師以外の奴らが使う場合、まず詐欺だと思うべし。
戦いは二正面作戦、病気と、甘い砂糖にくるまれたデマだ。
病気との闘いは運や相性に左右されるけども、デマとの戦いは簡単だ。まず知識を武器にこいつを排除する、そうすりゃ病気とのバトルに集中出来る。


たしかにクズな医者もおるけどな、大半のお医者はいい人だ。
なんせ病人助けようなんて難儀な仕事を、自分からすすんで選んだんだから。
大金かけて医大出て、知力と体力しぼり尽くして研修やって、でもって臨床でモンスター患者やモンスター家族と渡り合いつつ、日々を過ごしている訳で。
こんな善良な人らと、デタラメ書いて病人から搾取するようなクソども、どちらが信頼に値するのかどうか、考えようぜ。

あ、もし民間療法でマジで「これすげえ!!」なんてのがあったら、真っ先に医者が飛びついて全力で研究してるはずなんで、標準治療として医学的に採用されてない時点で信じない方が良いです。
お医者だって人間なので、これオイシイかも?と思ったら、誰かが食いつく。
誰も食いつかないのは釣り針がデカすぎるんだとおもうよ?


これは個人的な希望なんだが。
amazonさんには正規の医師(出来れば専門ごとに)複数人にアドバイザーになってもらい、問題になるだろうカテゴリの書籍について、流通の可否を判断してもらうシステムを作ってくれたら良いなと思う。
アドバイザーとamazonの間には、いかなる人物、組織もおかないに限る。あるいは贈収賄とかといった利害問題が発生するかもしれない。あくまでも直轄であるべき。
マジもんの医学博士とかがトンデモ書いてるケースもすくなくないんで、こればっかりは専門家の判断を仰ぐのが正しい。



でもな、ほんとに、これだけは繰り返すけども、中途半端に死にたくなけりゃ、命がけで自分のために学んでくれ。
詐欺なんかに目を向けちゃダメだ。
それが本当に効果があるなら、とっくにメジャーになってる。
だから医者を選び、選んだ医者と話し合おう。

それが、正しい病気との向き合い方。
自分と大事な人たちの命の守り方だ。

「騙された……」と悔やみながら死ぬことのねえように。




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